今回はこの本をレビューします。
朝日新聞出版から発行されている『たのしいうんどう』
運動は走るのが遅いから苦手、鉄棒が出来なくて恥ずかしい思いをした、運動すると疲れるからやりたく無いって方もいるのでは。
そんな運動をワクワクした気持ちで楽しめるようなヒントがたくさん詰まった内容です。子どもたちが運動を好きになれる、そんなアプローチがたくさん詰まっている本でした。
- 子どもと一緒に楽しくからだを動かして遊びたい
- 子どもが運動するのが苦手でなんとかしてあげたい
- 小学校や幼稚園、保育園の先生など、幼児や児童と関わる方
ひらがなが読めるようになった子から、大人まで幅広い方におすすめです。絵本が好きな子にもいいかも!
小学校や幼稚園、保育園にもぜひ1冊置いて欲しい本です。
1975年大阪生まれ。神戸親和女子大学発達教育学部准教授。専門は、スポーツ教育と身体論。同志社大学、三菱自動車工業京都、神戸製鉄コベルコスティーラーズに所属し、1999年第4回ラグビー日本代表に選出された。2007年に現役引退。
著書に『近くて遠いこの身体』(ミシマ社)、内田樹氏との共著に「ぼくらの身体修行論』(朝日文庫)、『合気道とラグビーを貫くもの』(朝日新書)がある。現在、朝日新聞など各紙でコラムを連載中。
3つのおすすめポイント!
この本は、前半にからだや運動について、後半にからだを使った遊びかたが載っています。かなりボリュームのある内容なのに、見やすく読みやすかったです。
具体的に3つに絞ってご紹介しますね。
じぶんで考えてやってみる楽しさ
やらされることと、自分からやりたいことって天と地ほど差がありますよね。
お友達は出来てるのになんで出来ないんだろうではなくて、昨日の自分と勝負する。どうやったら出来るようになるかな?上手くなる道のりも楽しめたら最高ですよね。
この本は全体を通してじぶんで考える楽しさをもっと知ってほしいという筆者の気持ちが伝わりました。
- なんで猫はあんなに高く飛べるの?
- なぜ汗をかくの?
- キンチョーするとなぜカチコチになるの?
- 人はなぜジャンプするの?
思わず読み入ってしまうのはこういった着眼点だと思います。
ノウハウではなく、自分で考えて見つけた答えって記憶にも残るし応用も効きますよね。こういう本を子どもに読ませてあげたいです。
いろんな動きで遊ぶ
運動といっても、とび箱、なわとび、球技(サッカーや野球など)、プール、マラソンなどいろいろありますよね。
この本では運動の根本となジャンプやボール、水のなかでの遊びなどをピックアップして遊びかたを紹介してくれています。
- おどって遊ぶ
- 走って遊ぶ
- ジャンプで遊ぶ
- ボールで遊ぶ
- 水のなかで遊ぶ
かんたんな疑問からはじまり、ちょっとずつ難易度が上がっていくという巧妙さも好きです(笑)
イラストが、いい!
たけなみゆうこさんのイラストは見てるだけで身体を動かしたくなる感じなんです。まるで絵本のような感じで色の使い方や文字とのバランスが絶妙なんです。
なんというか・・たくさんの情報があるのにスッキリしてて、ワクワクする感じ。
わが家では3歳娘が見ながらまねして遊んでいます。そんな感じで文字が読めなくても楽しめる本です。
これ、試してみたい!
どれもこれも発想が面白くて、子供と一緒に考えたりやってみたいことばかりでした。詳しくはぜひ実際に読んでもらいたいのですが、その中でも私が特に試してみたいと思ったことを3つ選んでみました。
心を明るくするからだの動かし方
ちょっといやだなぁと思ったときも、外で思いっきり遊んでいるといつの間にかそんな気持ちが消えてなくなることってあるよね。という、確かに!!ということもしっかり書いてくれてます。
具体的に4つの動きも紹介してくれてました。スキップやおどってみようなど簡単で楽しくて子どものテンションが上がる方法が載ってます。
変わった歩き方をする
こちらは5つの例を紹介してくれています。
よろけながら、すり足で、うしろ向きに歩くことでからだのバランスやどこに力が入っているかに意識を向けていきます。
いつもどうやって歩いているのか意識することってあまりないですよね。遊びの中で楽しく発見できるのがいい!
他にも遊びの中から発見出来ることがたくさんありましたよ。
いろんなところを走ってみる
最近は舗装された道が多くて、凸凹道を通る経験をしていない子が増えています。昔は田んぼや畦道を走り回って、用水路を飛び越えたりしてたもんですが(←田舎育ちなもので)。
でこぼこなところ(砂場や山道など)や、一本道(平均台やライン上)などを走ってみることで、からだの重心が低くなると安定することやどこを見たらまっすぐ走れるか気がつくことが出来ますよね♪
でこぼこなところを走る時はゆっくり歩くことから始めてみたほうがいいと思います。
最近は高いところからジャンプして骨折などの怪我する子が増えているそうです。幼児期に危ないからとジャンプを経験していない子が自分の限界がわからずに高いところからジャンプしてしまうそうです。また、着地するときの足首や膝の使い方が分からずに怪我につながることも。やらせないより、やらせてみることが子どもにとってよいのかもしれませんね。(親の見守りは必須ですが)
まとめ
簡単にまとめるつもりが長くなってしまいました(笑)
- うんどうが楽しくなる本(絵本?)
- どんな意図があるのかもしっかり書いてくれているので大人も納得
- イラスト?挿絵?の感じが絶妙!!見やすい!
興味を持ったらぜひ読んでみてくださいね。