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【育児本レビュー】男の子は「脳の聞く力」を育てなさい〜男の子の「困った」の9割はこれで解決する〜【小児科専門医 加藤俊徳氏】

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男の子は「脳の聞く力」を育てなさいを読んでのレビューです。

簡単にまとめると

男の子は脳の聞く力が弱くて相手の話がきちんと理解出来ない
理解出来ないから、自分の意見がうまく言えずに手が出やすい。
親に出来ることは、話が聞けないことを叱るのではなく、原因にアプローチして10才までに脳をバランス良く成長させること

なんと!脳に原因があったんですね。
女の子はおしゃべりが早い、男の子は手が出やすいのは脳の発達速度が違うからだったんですね。
これは目からうろこでした。

著者紹介

小児科専門医であり、発達脳科学・MRI脳画像診断の専門家でもある加藤利徳氏。
胎児から超高齢者まで1万人以上の人のMRI脳画像を用いて治療され、脳番地トレーニングも提唱されています。

脳科学の専門家が提唱する「脳の聞く力」と「子どもの発達」の関連性がとても勉強になりました。
男の子を育てていると、なるほど!と、納得してしまうことが多い本でした!

3つの要約ポイント

脳の聞く力が弱いことが原因で起こる問題は
このようなことがあるそうです。

  • 何回言っても変わらない
  • 話をちゃんと聞いていない
  • キレやすい
  • スケジュール通り行動するのが難しい
  • 早とちりして勘違いすることが多い
  • 相手の都合や気持ちを考えないで行動する
こずこず
こずこず
あるあるですよね、これ(笑)

では要点を3つに絞ってご紹介します。

脳は役割によってエリアが分かれている

脳細胞集団は、「運動」や「思考」など、担当する機能や働きによって、大きく8つのエリアに分かれています。

私は、その働きによって分けられたエリアのことを「脳番地」と読んでいます。

8つの脳番地の名前はそれぞれ、思考系、感情系、運動系、聴覚系、視覚系、伝達系、理解系、記憶系

情報収集や理解をするのは、聴覚系、視覚系、記憶系、理解系
(インプット)

思考や行動に移すのは、思考系、伝達系、運動系
(アウトプット)

感情系は感じることも、自分の気持ちを生成して表現することもあるので、インプットとアウトプット両方働きます。

聞いて(聴覚系)、理解して(理解系)、話す(伝達系

このようにインプットとアウトプットが連携して働いています。
脳は様々な機能が連携して働くので、バランス良く全体的に伸ばしていくことが大切です。

男の子の「聞けない3つのタイプ」

聞けない脳にも、いろんなタイプがあります。

聴覚系が未発達な場合

指示の聞きもらし(右脳)や、言葉の聞き取り(左脳)が苦手になるそうです。
右脳は先生の指示や、集中して最後まで聞くという機能を持っていて、
左脳は正確な聞き取りや内容を理解する機能を持っているので、話がかみ合わなくなってしまいます。

左右の脳で役割が違うので、どちらが未発達かによって変わるんですね。

視覚系が優位な場合

目から情報が入るけれど耳がおやすみして聞いていない状態になる。
(子どもの頃は複数の脳を使うことが難しい)絵や写真だと理解が早いけど、話を理解するのが苦手な子はこのタイプ。

聞けないのは聴覚系以外に原因があることもあるんですね。

記憶系(海馬)が未発達、発達が遅い場合

聞いたことを覚えられないので、耳で聞いたことを理解するのも遅くなるそうです。

ちなみに、女の子は記憶系(海馬)の発達が男の子より早い傾向があるそうです。
だから、おしゃべり上手な女の子が多いんですね。

聴覚系を育てるには 待つこと”

脳内での処理スピードが速いのは、必要な脳番地同士をつなぐ脳の道路がすでにできあがっている場合だけ。
子どもの脳の中の道は、まだできあがっていない砂利道のようなところがほとんどです。砂利道では、いくらF1レーサーが頑張っても、摩擦抵抗が大き過ぎてトップスピードは出せません。(中略)
ゆっくり着実に進むことで地ならしをし、スピードが出せる舗装道路を作り上げるのです。

確かに、砂利道でトップスピードは無理ですよね。スリップしまくり(笑)

子どもが成長するためにできることは、ゆっくり着実に進むのを見守ってあげることなんですね。
聞いてるの?わかった?と言いたくなるけど、じっとガマン。
頭の中で道を整備しているんだと想像したら、ちょっと微笑ましくなりませんか?

しっかり舗装することで、大人になっても伸び続ける脳になるんだそうですよ。

実践したい3つのこと

本書には脳を育てる6つのコツと、10の習慣、10の親子遊びなど様々な方法がまとめられています。
どれも大切なことですが、その中から実践しやすいものを3つご紹介します。

子どもの話を否定せずに最後まで聞く

コーチングでも大切にしている傾聴は脳の成長にも効果的なんですね。
自己肯定感を育てるためにも大切なことですよね。

聞いたことをくりかえし言ってもらう

聞くことを繰り返すことで脳に言葉が残りやすくなり記憶系が鍛えられるそうです。
親から「〇〇してね」と伝えた後は「うん」ではなく「うん、〇〇するね」と復唱する習慣がつくと良さそうですね。

よーい、どん!

音を聞いてすぐに反応する必要があるので、右脳が発達するそうです。右脳が鍛えられると指示も聞けるようになるそうですよ。

これは体操教室の幼児クラスでもよく取り入れてます。かけっこしながら、ストップの掛け声で止まるというのも面白いですよ♪

これなら楽しく取り入れられそうですよね♪

読み終えて感じたこと

専門家の方の意見はやっぱり面白かったです。
脳の弱点を無くしてバランスよく育てることで、大人になっても伸び続ける脳を作ることができるんですね。

脳科学的に子どもの発達過程を知れてよかったです!
おすすめです⭐︎

ABOUT ME
こずこず
器用貧乏な2児の母、こずこずです。 子どもの体操教室でインストラクターやハンドメイド、コーチングなどなど幅広くいろんなことをやってます。先日発達障害児支援士の資格を取得しました。 子育てに関して本を読んだり学ぶことが多くなったので備忘録も兼ねて『Chibita Factory』を作りました。 何かお役に立つことがあれば幸いです。